平成23年度税制改正大網の閣議決定により、国税と地方税を合わせた法人実効税率を5%引き下げ約35%とする一方で、財源確保のための課税ベースの拡大として租税特別措置の縮減、大法人に係る欠損金の繰越控除の一部制限等が行われます。いずれも平成23年4月1日以降の適用となります。
1.法人税率の引き下げ
法人税の税率が平成23年4月1日以後に開始する事業年度から以下のように引き下げられます。
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現行
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改正案
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年800万円超
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年800万円以下
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年800万円超
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年800万円以下
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普通法人
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30%
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−
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25.5%
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−
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中小法人
(資本金1億円以下)
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30%
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22%
(18%)
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25.5%
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19%
(15%)
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公益法人等、共同組合等(単体)
及び特定の医療法人(単体)
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22%
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(18%)
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19%
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(15%)
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共同組合等(連結)及び特定の
医療法人(連結)
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23%
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(19%)
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20%
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(16%)
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特定の協同組合等の特例税率
(年10億円超)
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26%
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22%
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注1)中小法人には一般社団法人等及び人格のない社団等を含みます。
注2)カッコ内は租税特別措置法で定められている税率で、中小法人や公益法人等は平成23年3月31日までの間に終了する事業年度まで18%の軽減税率が適用されます。平成23年4月1日以後に開始する事業年度からは15%の税率が適用されますが、平成26年4月1日以後に開始する事業年度からは19%に移行します。
2.欠損金の繰越控除の制限と控除期間の延長
発生した損失(欠損金)は平成23年4月1日以後に開始する事業年度から以下の適用となります。
@青色欠損金の繰越控除限度額:繰越控除をする前の所得金額の80%相当額までに制限
注)中小法人(大法人の100%子会社除く)、公益法人等、共同組合等、人格のない社団等は除かれます
A繰越控除期間:現行7年から9年に延長
※本記述は平成23年度税制改正大網をもとに作成しており、今後変更となる可能性があります。
3.「国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法等の一部を改正する法律案」
適用期限が23年3月31日となっていた特例を6月30日まで3ヶ月間延長する、いわゆる「つなぎ法案」です。
4.東北地方太平洋沖地震に対する税制特例措置
被災者に対する救済措置と被災者へ支援を行う者に対する税制支援があります。
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