平成19年度の税制改正によって、いわゆるバリアフリー改修促進税制が新たに創設されています。
制度の概要
この制度は住宅借入金等特別控除と選択適用することができるというもので、自己の居住の用に供する自己の所有家屋について、バリアフリー工事などの一定の増改築等をし、平成19年4月1日から平成20年12月31日までの間に、その増改築等の部分を自己の居住の用に供している場合(増改築等の日から6ヶ月以内に居住の用に供した場合に限る)に、その居住の用に供した年以降5年間の各年において、一定の借入金等の金額を有するときは、選択により、住宅借入金等特別控除に代えて最高12万円を、その年分の所得税から控除することができるというものです。
適用対象者
本人が@50歳以上、A介護保険法の要介護認定または要支援認定を受けている者、B障害者のいずれかに該当しているか、年齢が65歳以上、あるいはA、Bに該当する親族と同居を常況としている居住者が適用を受けることができます。
適用対象となる工事例
家屋について行なう高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造・設備にするための増改築、修繕・模様替えで、所定の証明がなされた次のような工事で、補助金控除後の費用が30万円を越えるものが対象となります。
・介助用の車椅子で移動するための通路や出入口を拡張する工事
・勾配を緩和するためなどの階段の設置
・便器を便座式のものに取り替える工事や、座高を高くする工事
・浴室や玄関等を結ぶ経路に手すりを取り付ける工事
・出入口を引き戸にする工事 など
この制度は、今のところ適用期間が2年しかありませんが、1回の工事費用が30万円超から適用ができるため、住宅借入金等特別控除が対象となる増改築等の費用が100万円超であることを考えると適用範囲が広く、高齢者と同居している人等には比較的身近な制度と考えられます。
9月は敬老の日もあることですし、親孝行も視野にいれて一度検討してみてはどうでしょうか。
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